８１５・９１１

なんで平和を叫んではいけなくなったんだろう
なんで戦っちゃだめといってはいけなくなったんだろう

だって、子どもたちに言ってるじゃない
けんかしちゃだめだよ
仲良くしなきゃだめだよ
なのに、大人同士になると、
まあ、そうかもしれない、なんて
お茶を濁している始末

誰が一番喜んでいるんだ？
そんな事に思いを巡らせてみるのもいい
だって、今は、夏
一年に一回立ち止まるのも
私たちには必要なことのような
そんな、気がして

人を殺すことは、大変なことなんだよ
新聞じゃ死んだ人のかずが
一けたの記事は大きく取り上げるけど
二けたになると、その他大勢になる
違うでしょ
一けたでも二けたでも
ひとりの集合体であることに代わりはないでしょう
その中に自分の子どもの名前があったら
一けたでも二けたでも
三けただって哀しい

今年の夏、
飼っていたかめが死んだ
そのことにたくさん涙した息子
生命の終わりを心に
これからさきも
刻み込んでおいてくれるだろうか

平和とか言葉にしづらい
そんな社会には住みたくない
だけど、風向きは確実に変わっている
現実とか、責任とか、
そんな言葉に包まれて
僕等は流されてしまいそうで

今夜も電車で
小さな子どもが塾帰り
ぐったりため息をついてシートにどっかり
違うだろう
逆だろう
大人のまね、させてるのは誰だ？

８１５
９１１
わたしたちにとって
大事な日が増えていく
願わくば
このような記念日で
カレンダーが真っ黒になりませんように−